
続々誕生!?生活の中でVR(仮想現実)を「活用」したサービス
プレイステーションVRの発売などをきっかけに、バーチャルリアリティが一気に一般化した昨今、VRをどのように活用するか?ということが改めて考えられているように思われます。 VRとは、バーチャルリアリティの略称です。コンピューターによって作り出された世界であるサイバースペースを現実のように知覚させる技術を指します。卑近な例で言えば、映画「アバター」や「ゼロ・グラビティ」などに代表されるような3D映像などがあります。これらは、3D映像を駆使することによって、映し出された映像世界の中に視聴者が取り込まれているかのような感覚をもたらします。
開発が得意なクリエイターには使いやすい、VR開発フレームワーク「A-frame」
Webブラウザ上で動作する3Dとバーチャルリアリティ開発のためのオープンソースフレームワークの「A-FRAME」。これまで、ブラウザ上で3D空間を表現するのは専門分野の人間でも大変でしたが、A-FRAMEはユーザが簡単に3D空間を構築できるように設計されています。とはいえ、一般人にはまだまだハードルが高いと言わざるを得ませんね。
昨今では、冒頭のプレイステーションVRなどに見られるように、映画よりさらに踏み込んでゲーム世界のプレイヤーになりきることもできるようになってきていたりします。 もっとも、VRはこのように「作りこまれたサイバースペースを楽しむ」ことだけに終始するものかと言えばそうではありません。
空間把握を容易にするバーチャルショールーム「terior」
例えば、住宅のモデルルームをサイバースペース内に構築し、VRを介して住空間を体感してもらえるような「terior」というサービスがあります。 もっとも、これは住宅関係に特化したVRをいわば請負形式で制作するというもの。ユーザーに対してウェブを通じてダイレクトにサービスを提供するものではありません。
その場で撮影しその場で共有、エンドユーザ利用に向けたVR「CAPPASITY」
さらに一歩進んで、ウェブ経由でVRサービスを届けるのが「CAPPASITY」です。これは、利用者が対象物をぐるぐるとまわして何枚かの写真を撮影。その後、ウェブサイトにアップロードすると簡単に対象物の3DVRが作成できるというものです。利用者側は、3DVRを保管しておくためのストレージの利用料を支払うという形式です。
先に挙げた例であるteriorのようにフルスクラッチでVRを制作するのではなく、ウェブ経由で利用者が手軽にVRを作れるというのがポイントです(もっとも、同じ高さを維持しつつ、対象物の写真を複数枚撮影するという手間はあります)。
パッと考えると、例えばECサイトで商品写真を掲載するかわりに、CAPPASITYで作成した3DVRを掲載することで、よりリアルに商品を理解してもらうという使い方が想像できます。 特に、衣服などの場合、実際に着用した際のサイズ感覚、シルエットなどはポートレート写真を掲載するよりもはるかにわかりやすくなるだろうことが容易に想像できます。 仮想世界に飛び込んで楽しむという「単純利用」ら、「どのように現実世界に役立つか?」という使い方の模索へ。VRがさらに一般化していく段階へと入ったことを示すサービスの一つではないでしょうか。
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